テストの前の集中したい時にはコーヒーのカフェインが効果的?

『勉強する時はコーヒーを飲むと良い』なんとなく聞いたことがある人が多いのでは無いでしょうか。
私も学生時分、テスト勉強や試験本番の直前に眠気の対策としてコーヒーを飲んでいました。
今回は本当にコーヒーが勉強時に飲む飲み物として優れているのかどうかを改めて考察してみたという記事になります。
集中力と反応速度 コーヒーが勉強に効果的な理由①
「P300(情報処理能力)」という脳波を聞いた事がある方は少ないと思います。
私も今回色々な記事を読んでいく中で初めて知った言葉です。
調べてみると、P300は嘘発見器にも使われている脳波で、脳波の反応速度が早ければ早いほど集中力が高まっている状態を示し
人の脳が何らかの情報を認識した際、約300ミリ秒~500ミリ秒後に最大値に達し長潜時で出現する陽性電位です。
コーヒーを飲んだ際にP300の数値に変化があるかどうかを、豆の種類ごとに数値分析した記事をいくつか見つけたのでまとめていきます。
豆の種類 | P300潜時の数値 |
水 | 約345msec |
ブラジル・サントス | 約331msec |
グアテマラ | 約350msec |
ブルーマウンテン | 約348msec |
モカマタリ | 約365msec |
マンデリン | 約333msec |
ハワイ・コナ | 約335msec |
数値が低ければ低いほど情報処理速度が早い状態を示します。
なんと豆ごとに数値が大幅に変わる事がわかりました。
ブラジルサントス、マンデリン、ハワイ・コナを飲む事で情報処理速度が早くなる事がわかった反面、
グアテマラ、ブルーマウンテン、モカマタリはむしろ、単に水を飲んでいる状態よりも情報処理スピードが落ちたのです。
この数値変化の原因は香りによる影響が強いらしく、
反応速度が速まる豆の種類をブレンドして受験対策用の特性コーヒーを作ってもいいかもしれませんね。(売れるかも?)
カフェインによる眠気対策 コーヒーが勉強に効果的な理由②
勉強時にコーヒーを飲む理由で最も多いのはこの理由では無いでしょうか。
はじめに触れたとおり筆者も学生時分の勉強時に飲んでいた理由はこれです。眠くならないため。
カフェインは科学名では1, 3, 7-トリメチルキサンチンというらしいです。
脳の受容細胞を抑制し、全神経を落ち着かせる効果をもつアデノシンと構造が似ており
アデノシンがその効果を発揮する前にカフェインがその受容体をブロックし、代わりにカフェインの作用として心拍数の上昇や血圧の上昇により覚醒効果があるそうです。
カフェインが眠気対策になるというのはよく聞きますが、他にも
- 興奮作用 疲労感減少、抑制効果
- 血管拡張作用 血流の促進効果
- 利尿作用 老廃物排出促進効果
などがあり、飲みすぎるとトイレに行く回数が増えて効率が落ちるような気もしますが、疲労感減少効果や血流の促進効果など、プラスの要素が非常に多い成分です。
内閣府・食品安全委員会の発表によると、ドリップしたコーヒーに含まれるカフェインは豆10g、お湯150mlの場合で約90mgとのこと。
同時にこういった記載もありました。
健康な成人では、短時間で 200 mg(コーヒー約 2 杯、エナジードリンク約 2 缶)までのカ フェイン摂取は安全とされている。 一日当たり、健康な成人はその約 2 倍量(400 mg)ま で摂取しても健康リスクは生じない。 しかし、妊婦や授乳中の女性は一日当たりコーヒー2 杯までに制限すべきである。
食品中のカフェイン – 食品安全委員会
短時間で、というのがどの程度の時間なのか疑問ですが、例えば2時間程度の短時間?の勉強で4杯も5杯も飲むのは健康リスクがある可能性があるということになります。
まとめ
コーヒーが勉強やテスト前の集中力向上に効果があるという事が具体的にわかった反面、短時間に沢山飲むのはリスクもあるという事がわかりました。
コーヒーの飲み過ぎはお腹の調子を見出したりもしますので、月並みですが用法用量を守ってコーヒーを愉しみましょう。